今年は味噌を2種類仕込んでいます。そのうちの1つが、ジップロックを使ったお手軽米麹味噌です。できるだけ手を掛けずに、家にある道具で、少量で仕込む、という方針で仕込んでみました。
ジップロックで味噌の作り方
なぜジップロックなの?
なぜジップロックなのか?それはジップロックで仕込むと、このようないいことがあるからです。・特別な道具がいらない
・少量から作れる
・場所をとらない
味噌を仕込むために樽や重石を用意して・・・となると普段は使わない道具やらが必要になります。持っていなければ買わなければなりませんが、ジップロックなら樽も重石も必要ありません。
樽で仕込む場合は、入れ物の大きさに合わせた量を作ることになります。ジップロックならLサイズにいっぱいに仕込んで約1.5キロくらいです。これなら保存する場所もとりません。
さらにもう1点。これはあくまで予想ですが、ジップロック味噌はあまり空気に触れない状態なので「カビが生えにくい」のではないかと考えています。家庭で仕込んだ味噌は、暑くなるとどうしても表面にカビが生えます。常温で熟成させるわけですからやむをえないのですが、ジップロックなら、カビがあまり生えないかもしれません。
いいことばかりではなく、デメリットも1つあります。
これも予想なのですが、あまり空気に触れないということは「カビにくい」と同時に「発酵しにくい」あるいは「発酵が遅い」かもしれないという点です。
酵母菌や乳酸菌も生き物なわけですから呼吸をしているわけです。酸素がないと発酵も進みません。ただ、ジップロックというのは、完全に密封されているわけではなく、ある程度空気を透過します。実際、空気を抜いてジップロックを閉じても時間が経つと空気が入ってしまっているということがよくあります。つまり多少の空気の出入りがあるので、全然発酵が進まないということにはならないでしょうが、通常より少し発酵が遅いかもしれないという懸念があります。
このあたりは、実際に作ってみないとわかりません。
というわけで前置きが長くなりましたが、実際に仕込み作業を始めます。
材料

・大豆 300g
・乾燥米麹 500g
・大豆の煮汁 140-200ccくらい(種水)
・岩塩 190g
完成味噌重量:約1.5kg(塩分12.6%)
※Lサイズのジップロックにちょうど入る量です。
<<ポイント!>>
茹でた大豆は、元の重さの約2.2~2.3倍の重さになると仮定して、塩分量を算出してください。
道具
・ボウル・ザル
・炊飯器
・フードプロセッサー or ミキサー
・麺棒
・ジップロック 2枚(Lサイズ)
作り方
1.大豆を洗います。3回くらい水を変えます。


2.大豆の3-4倍の水に、一日(24時間)浸します。

3.24時間後、大豆の水を切り、大豆を炊飯器の釜に入れ、ひたひたの水に浸します。




※鍋で茹でてもよいですが、炊飯器だと放置できるので手抜きしました。
4.炊飯モードでスイッチON。炊飯終了後、保温で3時間おきます。

※1晩くらい保温のまま放置しても構いません。
5.米麹と塩をボウルで混ぜあわせます(塩切り)。



6.茹でた大豆をザルにあけ、大豆の煮汁を切ります。


※煮汁はこのあと使用するので捨てずにとっておきます。
7.フードプロセッサーやミキサーなどで撹拌して、大豆を潰します。

※ミキサーの場合は煮汁を加えた方が撹拌しやすいです。

8.大豆が冷めてなければ、ここで冷ましておきます。
9.塩切りした麹の入ったボウルに、撹拌した大豆を加え混ぜ合わせます。


10.ソフトボールくらいの味噌玉を握ります。

※味噌玉がボロボロと崩れる場合は水分が足りてないので、しっとりするくらい大豆の煮汁を加えてください。

11.ジップロックに味噌玉を詰め、麺棒などで押しつぶします。



12.空気が入らないように口を閉じたら仕込み完了です。

ジップロックは2重にしました。

ソライロノート
ジップロックなら少ない量でお手軽に作れます。出来上がった味噌は予想通りカビが全く発生しませんでしたが、完成するまでに少し時間がかかりました。普通なら10月くらいには仕上がるのですが、発酵するのが遅かったので12月まで待ち最終的にはちゃんと味噌になっていました。
仕込んでから一切の世話をせずにほったらかし状態で問題ありませんでしたので、手間をかけずに手軽に味噌を作りたい人にはぴったりだと思います。
1年を通してどんな保存食をいつ仕込んだらいいのか?ひと目で分かる保存食カレンダー
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