なんでも自分でつくってみたい!自家製大好きな人なら、一度は自分手で作ってみたいのが味噌作りでしょう。
しかし時間のかかる味噌作りは少しハードルが高く感じるかもしれません。そもそもどんなものが必要で、どういう手順ですすめればいいのか?よくわからずに適当にやったら失敗しそうです。
本やサイトで、味噌を作る手順を一通り学び、自分なりにポイントも押さえたつもりなので、実際に味噌作りに挑戦してみました!
初めてなので、市販の乾燥米麹を使い、比較的手間のかからないやり方です。どんな味噌ができあがるのか?お楽しみに♪
米麹づくりからの味噌作りはこちら。
>> 米麹作り【#1 準備・計画編】
>> 米麹作り【#2 実践編】
>> 米麹作り【#3 味噌編】
仕込み時期
味噌の仕込みは寒仕込みと言われ、12月~3月4月、冬から春の初めにかけて行うのがよいそうです。寒い時期に仕込んで、夏を越すと熟成されたいい味噌ができるとか。ただ実際にはいろんな時期に仕込むケースもあるそうで、一年中いつ仕込んでもよいという方もいらっしゃるようです。最初は失敗が少なそうな冬仕込みがいいでしょう。慣れてきたらいろいろ試してみるのもありかなと。
大まかな流れ
1.仕込み作業に2日2.熟成期間4~10ヶ月
熟成期間に幅があるのは仕込む時期にもよります。夏に仕込むと熟成は早いですが、冬仕込みは時間がかかるようです。冬仕込で10ヶ月、春仕込みで6ヶ月、夏仕込みで4ヶ月が目安。
道具
・大きなボウル(大豆を洗う用)・樽(大豆を水に漬ける用、味噌仕込み用)
・大きな鍋(大豆を煮る用)
・ザル
・すり鉢、すりこぎ(大豆をつぶす用)※代用方法はいろいろ
・浅くて大きな桶(麹と米と塩を混ぜる用、米麹と大豆を混ぜる用)※寿司桶、蕎麦のこね鉢など。大きなボウルで代用可
・ラップ
・重石 味噌重量の6-7割くらいの重さ(今回は水を入れた2Lサイズのペットボトルを使用)
・ビニール袋(20-30Lのゴミ袋) 1枚
・ビニール紐 1本
それぞれ代用方法はいろいろあり、兼用できるものもあります。ありもので工夫してみてください。
材料

・乾燥大豆 600g
・乾燥米麹 1kg
・岩塩 380g
実はこの分量は業務スーパーで購入した乾燥米麹の袋書いてあったものです。今回はこの配合でやってみました。この分量で作ると完成した味噌の重量は約2.8kgぐらいです。塩分量は約13.5%、中辛くらいの仕上がりになります。

最初はどのくらいの分量を作ればいいのかわからないかもしれませんが、一般家庭の味噌の消費量は1年で平均5キロくらいらしいです。平均値なのでご家庭により差は大きいと思いますが、一応の目安にしたらいいんじゃないかと。
また今回は家に余っていた少し古い小粒の大豆を使用しました。本来味噌作りには大粒のものが向いているのですが、今回はお試しのつもりで使用。ちゃんと作りたい人は国産大粒大豆がよいそうです。
伊勢惣 みやここうじ 1kg posted with カエレバ |
作り方
【1日目】1.大豆を水洗いします。3回くらい水を変えてしっかりと洗います。

1回目は泡(アク?)が出てきますが、3回目くらいには泡が出なくなります。
【1日目】2.大きな樽に大豆と水をたっぷり入れて、ひと晩(18時間以上)水に漬けます。水の量は大豆の体積の4倍くらいです。

<ポイント>一晩水に浸けると大豆が水を吸って3~4倍くらいに膨れます。なので大豆の体積の4倍くらいの水を入れておく必要があります。

24時間浸けました。

【2日目】3.大豆を水ごと鍋に移し、火にかけます。水は大豆が十分に水に浸かるくらいまで入れます。

<ポイント>沸騰するまでは強火、沸騰してからは弱火でじっくりと茹でます。


最初はかなりアクが出てきます。アクが気になる場合は取り除いてください。

※今回は敢えてアクはとりませんでした。最初は結構出ていましたが、そのうち消えてしまいました。

【2日目】4.水が少なくなってきたら差し水を加え、柔らかくなるまで煮ます。

<ポイント>大豆が水の上に顔を出さないように注意します。

【2日目】5.大豆を煮ている間に大きめの桶や鉢やボウルなどで米麹と塩を混ぜ合わせます(塩切り)。


<ポイント>生の米麹を使用する場合は、米麹が固まっているのでよくほぐしてばらしておきます。

※ちなみに塩切りした麹は(生の麹を使った場合でも)、常温で1-2週間もつそうです。
【2日目】6.大豆が柔らかくなったら火をとめます。

<ポイント>茹で時間の目安は4時間~8時間くらいですが、時間ではなく柔らかさで判断します。大豆を指で潰してみて、軽く潰れたらOKです。「親指と小指でつまんで潰れるくらいの柔らかさ」とも言われます。
※その日のうちに柔らかくならなかったら、一度火をとめ翌日再開しても問題ないそうです。
【2日目】7.茹でた大豆を少量ずつザルで掬い、水を切ってすり鉢に入れ、すりこぎですりつぶしてペースト状にします。

※水はサッと切る程度でよいです。大豆の茹で汁は捨てないでください。
※すりこぎを使う場合、少量ずつしかつぶせません。すり潰すというより、トントン叩いて潰す感じで、なかなか骨の折れる作業です。次回はフープロでやろうと思います(汗)w


すり潰した大豆はボウルに入れておきます。潰れきれていない大豆も残っていますが、こういうのが手づくりの味というものなので、あえて残しておきます。

【2日目】8.すり潰した大豆を塩切りした麹に混ぜ合わせます。大豆の煮汁を加えて水分を調整します。



生の麹なら煮汁は必要ないかもしれませんが、乾燥麹なので煮汁で水分を加えてあげます。

少ししっとりしていて、握ったら形が崩れない程度の水分。崩れるようなら煮汁を足します。

【2日目】9.しっかり混ざったら、ソフトボールくらいの大きさに丸め味噌玉を作ります。



【2日目】10.空気が入らないように味噌玉を叩きつけて樽に詰め、パンチをして空気を抜きます。

味噌作りのもっとも楽しい工程です!嫌いな人を思い浮かべながらストレス解消するのもいいでしょうw^^


【2日目】11.上部を平らにならし、空気が入らないようにラップを被せます。



【2日目】12.ラップの上に中蓋をしき、2kgの重石をしてビニールを被せておきます。冷暗所で9~10月くらいまで放置して熟成させます。


※熟成中の天地返しは、量が少ない場合はやらなくてもいいと聞いたので今回はやりません。数十キロ単位で作る場合は天地返しをした方がよいそうです。
【数日後】13.カビ防止対策のため、ラップの上にわさびをのせます。

※仕込みの最後にやっておいてもいいです。
夏になると味噌の表面に白いカビのようなもの(産膜酵母)、またひどくなると緑色のカビが生え、味噌の美味しい栄養を吸われてしまいます。これを取り除く作業が発生しますが、わさびを入れておくと産膜酵母やカビの発生を軽減できるそうです。

※カビ対策にはこちらのサイトを参考にさせていただきました!感謝ですm(_ _)m
お味噌の作り方-カビについてのヒント
簡単な手作り味噌の作り方(作り方編) | もやし工房
ソライロノート
味噌作りは仕込みが終われば後は美味しくなるのを待つだけなので(ほぼ)、意外とあっけなく作業は終わります。時間がかかるのは大豆を煮る作業でした、質の良い大粒の大豆を使用すればもう少し短時間ですんだと思われます。また最も面倒だった工程は、豆をつぶす作業でした。少しつぶつぶが残っていた方が、手づくりの味があるような気がするのですり鉢を使用しましたが、フープロに掛けてしまったほうが効率がよいです。
このお味噌は2018年1月に仕込み、春、夏を経て10月に完成しました。#2に続きます。
#1 仕込み編(冬)
#2 経過編(春)
#3 経過編(夏)
#4 完成編(秋)
また今回は乾燥米麹を使用した簡易版でしたが、麹づくりからの味噌作りはこちらです。
>> 米麹作り【#1 準備・計画編】
>> 米麹作り【#2 実践編】
>> 米麹作り【#3 味噌編】