
ポルトガルの発酵調味料マッサを作ってみました。マッサといわれても聞き覚えのない方もいらっしゃるかもしれませんが、ポルトガルの伝統調味料Massa de Pimentao(マッサ・デ・ピメンタォン)のことで、一言で言えば塩漬けパプリカペーストです。ポルトガル料理には欠かせない調味料のようでです。似ているものとしては、レモンを塩漬けにして発酵させた塩レモンのパプリカ版というとイメージがしやすいかもしれません。
ただパプリカを塩漬けしたものが美味しいのだろうか?そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。というか私も最初はそう思いました。このマッサ、塩気の中にパプリカの甘みと旨みが凝縮されていて、パンにつけてもパスタにあわせてもお肉の下味に使っても美味しいというすぐれものなんです。
マッサの作り方
(1)作り方の大まかな流れ
作り方は少し時間はかかりますが、難しいことはなくいたってシンプルです。大まかな流れはこんな感じです。(1)パプリカを塩に漬け2週間おく。
(2)半干しにする。
(3)ペースト状にして保存容器へ。
ちょうど八百屋で少ししなびたパプリカが5個で100円で売っていたので即購入しました!
(2)マッサの材料

・赤パプリカ 適量(今回は5個使用)
・粗塩 パプリカの重さに対して25-30%の重さ(今回はパプリカ466gに対して塩130g)
・オリーブオイル 適量
(3)マッサの手順
1.パプリカを洗って適当にざく切りにします。
縦半分に切ってから1cmくらいに縦に切手から2,3cm幅で切りました。適当な切り方でいいと思います。


2.ざく切りにしたパプリカをボウルに入れ、塩をまぶして全体を混ぜ合わせます。




3.パプリカの上に皿を逆さにしてのせてから重石をします。冷蔵庫で2週間おき、パプリカが発酵するのを待ちます。


4.2週間後、パプリカの汁がたくさん出てきているのでザルで汁気を切ります。

ヌルヌルしてるようにみえますが腐っているわけではなく発酵が進んだ証拠です。


上から少し抑えて汁気を絞ります。

パプリカ汁が200mlくらいとれました。この汁も料理に使えそうです。

5.トレイやザルなどになるべく重ならないように並べて、キッチンペーパーで汁気を拭きとります。


6.半日くらい日陰干しにします。

7.ミキサーやブレンダー等で撹拌します。

どのくらいまでペーストにするかはお好みで。私は10数秒程度でよしとしました。

8.保存瓶に入れ、オリーブオイルを注ぎパプリカがオイルに完全に浸かるように蓋をしたら完成です。


完成です!

(4)保存方法と保存期間
冷蔵で1年くらいもちます。(5)マッサの使い方
塩の変わりにあらゆる料理の味付けに使えます。お肉や魚を焼いたり揚げたりするときの下味として、炒飯、炊き込みご飯あるいはリゾットのようなごはんものにも、もちろんパスタソースとしても使えますし、サラダの味付けにも使うのもいいと思います。使用時に注意したいのは、結構塩辛いので入れすぎないことです。マッサ大さじ1でどのくらいの塩分が含まれているのか計算しておくと、塩加減を間違えることはないと思います。
今回は作ったマッサはパプリカ466gに大して塩130gなので、約22%(130/599*100)の塩分濃度になります。ということは、マッサ大さじ1(約15g)で約3gくらいの塩が含まれていることになります。大さじ1で塩3g分と把握しておけば味付けしやくなります。(パプリカの量、塩の量で変わってくるで最初に計量して記録しておいてください)
まずはパスタを作ってみました。マッサペペロンやマッサとパンチェッタのパスタなど、いろんなパスタに合いそうです^^

ソライロノート
発酵調味料ということで体にいいのはもちろんですが、パプリカの甘みと旨味がギュギュギュッと凝縮された調味料に仕上がっています。癖のない美味しさなのでいろんな料理、食材との相性もいいのではないでしょうか。基本的に塩の代わりに使えるので、調味料としての万能性は非常に高いと思われます。発酵食品なので保存性も高く、山やアウトドアにも持っていきやすそうです。
実際にいろんな料理に使ってみて、マッサのさらなる可能性についてもっともっと掘り下げていけたらと思います(*’ᴗ’*)/
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